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- 介護は1人での夜勤がよくあるの?
- グループホームは1人夜勤?
- 1人だと休憩できないし違法じゃないの?
グループホーム管理者のさとしです。2017年からグループホームで管理者をしています。
介護施設では利用者の人数や事業所の種別に応じて、1人または2人以上で夜勤をしています。
しかし日中と比較するとどうしても人員が削られてしまうので、不安に感じる人も多いです。
この記事では、グループホームの1人夜勤の実態について、実際に夜勤もこなしている私が解説していきます。
この記事でわかること
- 1人夜勤での仕事内容
- 1人夜勤のメリット・デメリット
- 1人夜勤の実際のタイムスケジュール
1人夜勤に不安や疑問を感じている方は、ぜひ最後まで読んでいただき参考にしてもらえたらと思います。
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1人夜勤は違法じゃない
1人だとそもそも休憩も取れないし、法的に問題がないのか疑問に感じますが、結論から言うと、厚労省の人員基準を満たしていれば違法ではありません。
厚労省が定める人員基準は以下の通りです。
事業所種別 | 人員配置基準 (利用者:職員) |
特別養護老人ホーム | 25:1 |
介護老人保健施設 | 20:1 |
グループホーム | 9:1 |
小規模多機能型居宅介護 | 9:1 |
短期入所生活介護 | 25:1 |
参照元:厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準
違法ではありませんが、1人だと休憩や仮眠が十分に取れるわけもないので、自身の体調に影響が出る場合は働き方を見直す必要もあるでしょう。
グループホームは1人夜勤
グループホームのような小規模な施設は、ユニットごとに1以上となっており、ほぼ間違いなく1人夜勤となります。
1ユニットに夜勤者が2名以上となると、時間が余り過ぎてやることがありませんし、2名以上配置されているグループホームは聞いたことがありません。
ただしグループホームの場合、2ユニット以上併設されていれば、ユニットごとに1人配置されているので、いざといゆう時は助け合いもできるでしょう。
1人夜勤のメリット
1人夜勤は大変なイメージがありますが、職員の中には1人夜勤を好む方も多く、以下のようなメリットも考えられます。
一つずつ解説していきます。
- 自分のペースで仕事ができる
- 人間関係に悩まない
- 日中にやりたい事ができる
- 夜勤手当がある
自分のペースで仕事ができる
1人での業務になる為、自分のペースで仕事をすることができます。
決められた時間には、決められた業務を行わなければいけませんが、夜間は時間に余裕ができる事も多いので、勉強や趣味の時間も持てる事もあるでしょう。
昼間に勉強をして、夜に夜勤専属で働いている方もいます。
人間関係に悩まない
自分のペースで仕事ができることに通じていますが、1人で業務をするのでスタッフに気を遣う必要がありません。
介護はチームケアなので、人間関係で悩む方も多くいる業界ですが、1人夜勤になると人間関係で悩むことが少なくなります。
人間関係が理由で1人夜勤を好む方は多いです。
日中にやりたい事ができる
1人は関係ありませんが、夜勤の時は日中に時間が作れるので、少し得をした気分になります。
一晩中仕事をした後、日中に行動するのはきついですが、少し仮眠をすれば意外と行動することはできます。
「勉強をしたいから」「資格を取りたいから」と夜勤専従になる方も多いです。
夜勤手当がある
夜勤をすると夜勤手当がつきます。
日中に仕事をするより金額が高めとなっているので、少し大変でも積極的に夜勤を希望する方も多いです。
ちなみにうちのグループホームは5,000/回です。
1人夜勤のデメリット
前章で1人夜勤のメリットをお伝えしましたが、やはり1人夜勤は大変です。
ここからは1人夜勤でのデメリットをお伝えしていきます。
- 全て1人でこなさなければいけない
- 拘束時間が長い
- 休憩が取れない
- 家族と時間が合わない
全て1人でこなさなければいけない
夜間のオムツ交換や緊急時の対応など、全て1人で対応しなくてはいけません。
利用者の方が落ち着いている時もあれば、徘徊がひどくて対応に追われてしまうことだってありますし、緊急時には状況を判断できるほどの知識とスキルも必要とされます。
救急搬送になれば応援を呼ぶ必要がありますが、どんな状況でも冷静な対応が求められます。
拘束時間が長い
勤務時間は、夕方から翌朝までと長時間の二交代制勤務を取り入れている事業所が6~7割近くになります。
時間にすると16時間前後となる為、決して楽な勤務ではないことがわかります。
うちのグループホームは17時〜翌9時です。
休憩が取れない
1人しかいない為、休憩を取ることができません。
休憩が取れないと言われると、違法に感じるかもしれませんが、冒頭でもお伝えした通り法律上問題のない体制となっています。
基本的には利用者の方は寝ているので、夜間巡視の間など少し横になって体を休めることは可能です。
それでも完全に気を休めることは難しいでしょう。
家族と時間が合わない
昼間の仕事が終わる時間に夜勤の仕事に行くわけですから、家族との時間も合いづらくなってきます。
すれ違いになりすぎないように、夜勤の入り方には注意です。
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1人夜勤の仕事内容
ここからは1人夜勤での仕事内容をお伝えします。
日中との大きな違いは、巡視があることと利用者が寝ている事です。
寝ない方もいらっしゃいますが、寝ていることを前提としています。以下が仕事内容です。
- 夕食介助
- 就寝介助
- 巡視
- 排泄介助
- 朝食作り
- 起床介助
- 朝食介助
夕食介助
夜勤のスタートは、夕食から始まります。
食事介助や薬の服薬など、日中のスタッフと協力して行います。
就寝介助
夕食が終わると、夜に向けて遅出と協力して就寝介助を行います。
パジャマに着替えてもらったり、必要な方には寝る前の薬を服用してもらったりします。
巡視
就寝後は決められた時間に、巡視に回ります。
巡視の目的は、安否確認、パッド交換がメインです。
うちのグループホームでは、21時から翌朝5時まで、2時間起きの巡視です。
排泄介助
パッド交換以外に、トイレに行かれる方など必要に応じて見守りや介助を行います。
ナースコールやセンサーマットで知らせてもらうことがほとんどです。
朝食作り
翌朝の朝食を準備します。
ご飯を仕掛けたり、お味噌汁を作ったり、常備菜を使用したりして9人分の朝食を作っていきます。
起床介助
朝食に向けて、介助が必要な方を起こしていきます。
朝は慌ただしい時間で、ここからが一番の頑張りどころです。
朝食介助
起床介助が終わると次は朝食です。
朝食になると早出が出勤し、協力して行うとこもありますが、朝食介助まで夜勤者1人で行うとこもあります。
夜勤者の最後の踏ん張りどころです。
1人夜勤のタイムスケジュール
前章では1人夜勤での仕事内容をお伝えしました。
それを踏まえて、ここからは1人夜勤のタイムスケジュールをお伝えします。
これは私の施設で実際に行っているものになります。
時間 | 仕事内容 |
17:00 | 出勤、申し送り(早出終了) |
17:10 | 日勤と夕食の配膳 |
17:30 | 夕食、食事・服薬介助 |
18:00 | 遅出と就寝介助(日勤終了) |
19:00 | 記録、翌朝の朝食準備(遅出終了) |
20:00 | 眠剤介助 |
21:00 | 消灯、巡視 |
21:00〜5:00 | 2時間起きに巡視 巡視の間に、記録やコール対応したり体を休めたりする |
5:00 | 起床介助 |
6:30〜7:30 | 朝食、食事・服薬介助 |
7:30〜8:00 | 口腔ケア、自室誘導・臥床介助等、記録 早出出勤 |
8:30〜9:00 | 日勤出勤、申し送り |
各勤務の勤務時間は以下の通りになっており、実際に1人の時間は19:00〜翌朝8:00の計13時間となります。
- 早出(8:00~17:00)
- 日勤(9:00〜18:00)
- 遅出(10:00〜19:00)
- 夜勤(17:00〜9:00)
タイムスケジュールを見てもらったらわかるように、夜の時間帯は2時間起きの巡視がメインであまり慌ただしくはありません。
むしろ大変なのは起床から朝食が終わるまでで、一つでも狂ってしまうと大幅なタイムロスとなってしまいます。
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まとめ
- 1人夜勤は違法ではない
- グループホームでは当たり前
- 自分のペースで仕事ができる
- 人間関係に悩まない
- 日中にやりたい事ができる
- 夜勤手当がある
- 全て1人でこなさなければいけない
- 拘束時間が長い
- 休憩が取れない
- 家族と時間が合わない
- 朝が頑張りどころ
小規模な施設では1人夜勤が一般的です。
この記事でお伝えしたメリット・デメリットと自身の環境も考慮しながら、夜勤と向き合いましょう。
介護の相談等、お問合せやXのDMでも承っておりますので、お気軽にお問合せ下さい。